朝はあなたの珈琲が飲みたい。
─あなたとの他愛ない朝の時間が、何よりも俺を満たしてくれる。──
人と話すことが嫌い。触れるのも嫌。
出来るなら、誰とも関わりたくはない。
だから誰かを愛することなんて、俺には一生出来ないと思ってた。
「いらっしゃい。」
何時からだろう。人を避けるためでなく、あなたに会うためになったのは。
「お早うございます。オリジナルブレンド、お願いします。」
「ふふっ、もういつものって言えば良いのに。」
あなたの笑顔を見るためになったのは。
「じゃあ…いつもの…、一つ下さい。」
「畏まりました、少々お待ち下さい。」
こんな気持ちは初めてで、伝え方なんて知らないけれど。
いつかあなたに、届いたら良いのに。
「…お待たせ致しました、当店のオリジナルブレンド珈琲になります。」
あぁ、やっぱり。
朝はあなたの珈琲がいいな。
人嫌い大学生と路地裏にひっそり建つカフェのマスターとの物語。
最後にぬるめの入ってくるので、一応R-18付けときます。
続編更新中。
※fujossy様のセリフ縛りコンテストにて以前書いたものになります。
文字数制限以内に無理やり納めたので色々拙いですが宜しければ読んでやってください。